カンジダの治療|費用や期間、早く治す方法

治療法と完治までにかかる期間

カンジダの治療

性器カンジダ症の治療方法は、抗真菌薬を使った薬物療法になります。女性の場合、膣錠もしくは膣坐剤を1~2週間ほど投与し続ける治療法が最も一般的です。病院に連日通院して、必要に応じて膣内洗浄を行ったあと薬の挿入を行います。ただし、実際の臨床においては、通院は行わずに薬を手渡して患者自身での投与になることが多くあります。
薬の投与期間が終了したのち効果を判定して、予後が良好であればそこで治療は終了です。治療効果が不十分であった場合には、追加で薬の投与を行います。

なお、医療機関によっては、1週1回の投与で治療効果が得られる薬(バリナスチン腟錠やオキナゾール腟錠など)が選択される場合もあります。1回投与したあと1週間後に来院して効果を判定、治療が不十分であった場合は再投与して、1週間後に再来院します。連日投与と比べてわずかに効果に劣るため、性器カンジダ症の治療に際して第一選択されない場合があります。

塗り薬を併用します。

膣錠もしくは膣坐剤を用いた治療を行う際には、クリームまたは軟膏の塗布を併用します。クリームや軟膏は、膣錠と同じくカンジダに対する抗菌作用を持つ外用抗真菌薬です。外用抗真菌薬の塗布は1日複数回必要となりますので、投与は患者自身の手で行います。男性の性器カンジダ症の場合では、外用抗真菌薬のみを使った治療となります。

内服薬を使った治療法もあります。

日本ではあまり一般的ではありませんが、内服抗真菌薬を用いた治療法もあります。内服抗真菌薬として保険が認められているのは、フルコナゾール150mgの単回投与のみです。内服抗真菌薬を使った治療法は、女性の性器カンジダ症にのみ使用できます。たった1回飲むだけで治療が済むことから、患者にとっては最も簡便な治療法であるといえます。

完治までには1~2週間ほどかかります。

性器カンジダ症の症状の中でも、なかなか治りにくいのがおりものの異変です。しかし、治るまでには個人差がありますので、期間について一概にはいえません。85~95%の症例では、初回の治療で完治に至るとされていますが、中には再発を繰り返す難治例もあります。

内服抗真菌薬であるフルコナゾールの臨床試験結果では、投与3日目から症状の改善傾向が示されています。治療を始めてから1週間の時点で7割以上の患者において、陰部の痒みや発赤、灼熱感などほとんどの臨床症状が「症状なし」と診断されました。ただし、カンジダ特有といえるおりものの異常は、若干治りが悪く、治療開始から2週間目でようやく「症状なし」と診断された割合が70%を超えました。

治療期間中は性行為を控えてください。性交はただでさえ荒れている膣壁を傷めつけて、炎症を悪化させる危険があります。また、増殖したカンジダ菌に粘膜が接触することで、性感染がおきる可能性もあります。

カンジダの診断・検査方法

性器カンジダ症の診断においては、医師による問診と内診を行った後、膣からおりもの(男性では皮膚組織)を採取して菌の有無を検査します。
問診では、現在、患者が感じている自覚症状についての質問が行われます。特有の強い痒みの症状を訴える場合では、性器カンジダ症への罹患の疑いが強くなります。通常、カンジダでは見られない陰部からの悪臭や多量のおりものなどの症状を患者が訴えた場合には、トリコモナスや細菌性膣症などの他の性病への罹患が視野に入れられます。

女性の場合は内診を行います。

その後、医師が外陰部や膣内を直接観察する内診が行われます。女性では内診台に乗って、開脚した体勢となりますので服装や心の準備をしておきましょう。内診では外陰部の炎症の有無や、膣内容物の状態が観察されます。性器カンジダ症では、膣内容物が酒粕状やヨーグルト状、チーズ状などの特徴的な性状を示します。これらの所見が認められた場合、性器カンジダ症である疑いがさらに濃厚となります。

一連の問診と内診を終えたのち、診断を確実なものにするためにカンジダ菌を検出するための検査を行います。検査では、膣からおりもの(男性では皮膚組織)を採取してカンジダ菌を検出します。検出方法には、おりものの中から顕微鏡を使って直接的に菌を確認する鏡検法と、菌を培養してから検出する培養法があります。どの検査方法が選択されるかは医療機関によって異なりますが、場合によっては検査結果が出るまでに2~3日の期間を要することもあります。

治療や検査にかかる費用

カンジダの治療にかかる費用

保険診療では2,500~3,000円ほどで受けられます。

カンジダと疑わしき症状が出ている場合、治療や検査については保険が適用されます。保険証を使って受けられる保険診療では、患者の自己負担額は3割で済みます。

保険診療で行った医療行為の費用は「診療報酬」によって点数で決められています。以下は、カンジダの治療や検査で行う可能性のある医療行為の一例とその診療報酬です。

初診料
282点
細菌培養検査(泌尿器又は生殖器からの検体)
170点
微生物学的検査判断料
150点
検体検査管理加算
40点
処方箋料(院外処方)
68点

これらを合わせると710点となります。1点=10円で換算できますので金額に直すと7,100円です。保険診療では3割負担となりますので、上記の治療例において病院で支払う費用の総額は2,130円となります。
上記の内訳には、初めて診察を受けた際に必ずかかる初診料や検査やその判断、管理にかかる料金、処方せんにかかる料金などが含まれています。ただし、これはあくまで一例です。もし連日通院や膣洗浄などが必要となった場合にはさらに加算されます。

薬剤師が薬を処方する際にかかる費用も「調剤報酬」によって点数が決められています。以下は、カンジダの治療で処方される可能性のある薬の一例と、その薬の処方にかかる調剤報酬です。

調剤基本料
41点
外用薬調剤料
20点
薬剤服用歴管理指導料
53点
薬剤料
54点

これらを合わせると168点となります。金額に直すと1,680円です。調剤報酬および薬代も3割負担となりますので、上記した処方例において薬局で支払う費用の総額は500円となります。
上記の内訳には処方せん受付1回につき必ずかかる調剤基本料や、薬剤師への手数料(のようなもの)、処方された薬の料金などが含まれています。上記の例では、エンペシド膣錠が5錠、エンペシドクリームが10g処方された場合の料金の一例です。

ここまでに紹介した病院で支払う費用の一例と、薬局で支払う費用の一例の合計金額は2,630円となりました。カンジダの治療や検査を保険診療で行った場合には、大体2,500~3,000円くらいの費用で済むことがわかります。

自由診療では医療機関によって費用が異なります。

症状は出ていないけど、性感染によるカンジダの疑いを確かめたいという場合には保険が適用されません。自由診療となります。

自由診療では全額自己負担になる代わりに、保険証を使わないため秘匿性が増します。自宅に送付されたり、会社から渡されたりする医療費通知に通院履歴が記載されませんので、家族に通院を知られたくない方には向いています。

自由診療の料金に関しては、医療機関ごとに自由に決めることが許されていますので、受診する病院によって費用が異なります。

早く治すために気を付けること

カンジダを早く治す方法

治療を行うのはもちろんのことですが、通院と平行して日常生活の中で気を付けていただきたいことがいくつかあります。カンジダを早く治すためにも、治療中には以下の3点に注意してください。

通気性の良い下着を着けましょう。

下着の下は蒸れやすく、カンジダ菌が繁殖するのには絶好な環境であると言えます。
カンジダを早く治す為にも、下着を通気性の良いものに変えて蒸れを防ぐことが肝要です。
通気性の良い素材としてはコットンやシルクが挙げられます。
締め付けのキツイ小さめの下着よりも、ゆったりとしたものを選んだ方が蒸れにくくなります。

性器を強く洗い過ぎないようにしましょう。

カンジダを早く治す為にと、性器をゴシゴシ洗い過ぎる事は逆効果です。
先述もしましたが、膣内にはもともと有害な菌を殺菌してくれる作用を持った乳酸菌などの善玉菌が住んでいます。
洗いすぎると、それら善玉菌まで流されてしまい、早く治すどころか悪化してしまいます。
洗う際は石鹸を使わずに、水だけですすぐようにしましょう。

健康的な生活を心がけましょう。

カンジダを早く治すためには健康な生活が欠かせません。
カンジダの症状は局所的に現れるものなので、部分的に治療しようと考えがちですが、もともとカンジダは身体全体の免疫力の低下によって招かれる病気です。
食生活を改善や睡眠時間を確保はもちろんのこと、ストレスを貯めない生活も心がけましょう。