クラミジアの原因|感染経路に心当たりがない!性行為以外は?

主な感染経路は性行為

クラミジアの感染経路

性器クラミジアの主な感染経路は、性行為に伴う粘膜同士の接触です。感染経路となる性行為は膣性交に限りません。以下に該当するあらゆる性行為に注意が必要です。

  • 膣性交
  • 肛門性交
  • 口を使ったオーラルセックス
  • ディープキス

特に感染を拡げる原因となっているのが、フェラチオやクンニリングスなどのオーラルセックスです。クラミジアの細菌は、喉にも感染します。オーラルセックスを介して、性器から喉、喉から性器へと感染します。感染の予防には、オーラルセックスの段階からコンドームを着けることが重要です。
また軽いキスや回し飲み程度でしたら感染リスクはほとんどありませんが、唾液を交えたディープキスは感染経路となり得ます。

感染経路に心当たりがない方は過去に感染していた可能性があります。

クラミジアは感染したからといって、必ずしも症状が出るわけではありません。男性の50%、女性の75%では無症状です。症状がなくても、細菌は長期間潜伏し続けます。クラミジアの感染経路に心当たりがない方は、自身が考えているよりもずっと昔に感染していた可能性があります。

クラミジアの厄介な点は、自身の感染に気付いていない保菌者がかなり多く存在するところです。自覚症状が出ないことから病院を受診するきっかけがありませんので、自らの感染を知る機会がありません。無自覚の感染者が性交を繰り返すことで、クラミジアの感染はどんどん広がっていきます。

クラミジアの感染拡大

過去に関係を持った相手が性交未経験者でない限り、クラミジア感染を否定することはできません。クラミジア感染は若年層を中心にかなり広がっており、もはや性交経験豊富な人だけが罹る性病ではありません。性交をした相手の過去、そのまたさらに過去を辿っていけば、性的な接点は無数に広がっていきます。

性行為以外の感染経路

性器クラミジアのほとんどは性行為による感染ですが、その他の感染経路が存在しないわけではありません。感染者の体液には菌が含まれています。性行為を介さずに、間接的に粘膜が体液に触れる機会があれば感染が成立する可能性もあります。
性行為以外の感染経路としては、以下が挙げられます。

  • お風呂のイス
  • トイレの便座
  • 感染者が使ったタオル
  • 咳などによる唾液の飛沫

お風呂のイスでは、女性の膣が直接触れる可能性があります。銭湯などの公衆浴場のイスを使用する前には、必ずお湯で洗い流しましょう。トイレの便座では、男性の陰茎の先が直接触れる可能性があります。公衆トイレを使用する時には、注意しましょう。

タオルの使いまわしに関しては、感染者が使用した直後を避ければ問題ありません。クラミジアの細菌は、一度洗って干せば簡単に死滅します。

咳などによって飛んだ感染者の唾液が口に入った場合には感染が起こり得ますが、クラミジアに空気感染はありません。体液の中では多少生存できるクラミジアの細菌ですが、空気中ではすぐに死滅します。クラミジアは、他の生物の細胞の中でしか生きていけない弱い菌です。

母親から赤ちゃんへの産道感染もあります。

赤ちゃんが感染するのは母親が感染している可能性が高いです。赤ちゃんは産まれる際通る産道を感染経路として感染してしまいます。感染者の赤ちゃんは生まれながらにクラミジアに感染してしまっているのです。

クラミジアの母子感染

2011年より厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長の通達により、妊婦健康検査で嫉視する標準的な審査項目が改定されました。内容は妊娠30週目までに1回は性器クラミジアの検査をする事が推奨され、その費用は市町村の公費負担の対象にする事が推奨されています。これによって多くの市町村が妊婦健診におけるクラミジア検査を公費負担項目に追加しています。

可能であれば妊婦に限らずパートナーも共に検査をする事で、さらにリスクは抑える事ができるでしょう。

原因細菌はクラミジア・トラコマチス

性器クラミジアは、クラミジア・トラコマチスという細菌の感染によって引き起こされます。
クラミジアの菌は自分自身でエネルギー生産をする事ができないません。従って生存するには、細胞(宿主細胞)や粘膜に感染しエネルギー供給をする必要があります。このように細胞などからエネルギーをもらい、生存、増殖する菌の事を偏性細胞内寄生菌と呼びます。

クラミジアトラコマチス

クラミジア・トラコマチスが侵入するのは、尿道や子宮頸管、咽頭、直腸などの粘膜部分です。粘膜にある円柱上皮細胞に触れることで、クラミジア・トラコマチスが細胞内に取り込まれます。

感染形態と増殖形態への変化を繰り返しながら感染を拡げていきます。

ヒトの細胞に感染したクラミジア・トラコマチスは、基本小体(EB)と網様体(RB)の2つの形態変化を繰り返しながら増殖していきます。基本小体は細胞に感染するための形態であり、網様体は増殖を行うための形態です。クラミジアは、基本小体の状態で宿主細胞へと侵入したのち、細胞の中で網様体に変化して細胞分裂によって数を増やします。

網様体の状態で増殖を繰り返していくことで、細胞膜が破裂して菌が細胞外へと飛び出します。すると菌は再び基本小体へと形態変化を行い、新たな細胞へと潜り込みます。
このように基本小体と網様体の形態を使い分けて、細胞から細胞へと感染を拡げていくことでクラミジア・トラコマチスは爆発的に数を増やしていきます。

このような増殖サイクルには1回につきおよそ48時間かかるため、クラミジアが感染してから病原性を発揮する数に増えるまでには潜伏期間があります。クラミジアは、感染してから1~3週間ほどの潜伏期間を経て発症に至るのが一般的です。

細菌が患部に炎症を起こす仕組み。

性器クラミジアによる尿道や子宮頚管の炎症は、菌に対しておこる免疫反応によって生じています。病原細菌が宿主細胞に感染すると、菌の毒素に反応して、免疫システムがサイトカインを放出します。サイトカインは、毛細血管を拡げたり、血管の透過性を高めたりすることで、菌を体外へと追い出そうと働きます。サイトカインによるこれらの働きに伴って、患部に赤みや熱、痛みが生じている状態が炎症です。

またサイトカインは、病原細菌をやっつけるために白血球の一種である好中球の遊走を促します。尿道から膿が分泌されたり、おりものが増えたりする理由は、病原体と戦った好中球の死骸が排出されるためです。