尖圭コンジローマの症状|イボの特徴と女性と男性の発症部位

尖圭コンジローマのイボの特徴

尖圭コンジローマの症状

尖圭コンジローマを発症すると、感染部位に特徴的な疣贅(イボ)が形成されます。イボの形状は、先端が固く尖った乳頭状です。イボ自体に痛みや痒みは伴いません。初期では1~3mm前後の小さなイボが密集して発生するため、患部表面を触るとブツブツとした感触となります。イボの色は淡紅色~褐色です。悪化するとイボが合併して、トサカ状やカリフラワー状と形容される大きな腫瘍を形成することがあります。
発症部位は性器だけに留まりません。男女共に肛囲や肛門内、尿道にも症状が現れることもあります。

女性では外陰部または膣内に病変が生じる

女性の場合、イボが発生する部位は大小陰唇や会陰などの外陰部のみならず、腟前庭や腟、子宮頸部などの内性器にまで及びます。いずれかの部位に局所的に発症するだけでなく、複数の箇所で合併していることもあるので注意が必要です。特に外陰部に症状が現れた場合、女性の40%では子宮頚部でも病変を合併するとされています。

腟や子宮頸部に発症した場合、 flat condylomaと呼ばれる平らな病変を形成することが多いとされています。(外陰部と同様の尖ったイボができることもあります)
また、女性特有の自覚症状として、おりものの増量が見られることがあります。

女性は症状に気付きにくくなります。

女性では膣や子宮頸管にコンジローマを発症した場合、罹患に気付かず放置するといったケースが起こりがちです。というのも、コンジロマ―マで発症するイボには基本的に痛みや痒みなどがありません。目視や手で触れる以外では見つけることが難しく、イボが大きくなってから歩行時の違和感などで気付くといったこともあります。

実際に尖圭コンジローマの治療で病院に来院した患者の男女比では、女性の方が圧倒的に少なくなります。 平成11~29年までの間に医療機関から保健所に届け出のあった尖圭コンジローマの報告数では、男性60,727件に対して、女性では45,662件でした。

男女で1万5,000件以上もの差があります。他にも要因は考えられますが、女性は発症に気付きにくいというコンジローマの特性がこの男女差を生む一因を担っていると考えられます。

とはいえ、イボが周辺と干渉することで、部位によっては疼痛や痒みがおきることがあります。大切なのは僅かな違和感も見逃さずに、早めに医療機関を受診することです。

子宮頸がんのリスクがあります。

尖圭コンジローマの女性特有のリスクとして子宮頸がんが発症する可能性が高まるという事が挙げられます。
実は、尖圭コンジローマの原因ウイルスである「ヒトパピローマウイルス」は、子宮頸がんの原因ウイルスでもあるのです。
正確には、ヒトパピローマウイルスにもかなりの種類が存在し、そのうち主に良性型のものが尖圭コンジローマ、悪性型のものが子宮頸がんの原因になると言われており、ほとんどの場合は尖圭コンジローマから子宮頸がんに発展する事はありません。

ヒトパピローマウイルスが女性に及ぼす病気
良性型=尖圭コンジローマ
悪性型=子宮頸がん

気を付けたいのが、ごくまれに悪性型のヒトパピローマウイルスでも尖圭コンジローマが発症してしまう事もあるという事です。
つまり、もし自分の尖圭コンジローマの症状が悪性のウイルスによって引き起こされているのだとしたら、コンジローマと同時に子宮頸がんのリスクにもさらされているという事になります。
また、そうでなくても尖圭コンジローマに罹った患者の30~50%の人が、同時に他の型のヒトパピローマウイルスに感染しているとされており、良性型のものと悪性型のものに同時感染している可能性も考えられます。

子宮頸がんは、若い女性が発症すると進行が早く、命に関わる危険性を伴います。
尖圭コンジローマの女性患者数も20~24歳と若い世代が最も多い事から、注意が必要です。

男性では亀頭や包皮の内側に病変が生じる

男性の場合、主にイボが発生する部位は亀頭の先端から環状溝(カリ首)、包皮の内側である包皮内外板、陰嚢(金玉袋)です。症状が進行してイボが大きく成長すると、男性器全体を覆ってしまう事もあります。男性器の先端が塞がれるような形になると、排尿障害や射精障害などの深刻な症状に発展します。

イボ自体に痛みがあるわけではありませんが、イボが性器の外側に出来やすい男性では、下着やズボンと擦れて痛みや出血などのを伴う場合もあります。男性で包茎の患者では、包皮の内側に発生した場合、難治性(治りにくい)となる場合があります。包皮内の湿った環境は不衛生であり、ウイルスの持続的な感染がおこりやすくなるためです。

間違えやすいフォアダイスとの違いは?

男性がよく尖圭コンジローマの症状と誤解しやすいのが「フォアダイス」です。
フォアダイスとは、男性器に発生する小さなイボの事です。
カリ首のあたりに発生する事が多く、病気ではなく成人男性の65%に見られる生理現象の一つであり、特に害はありません。

尖圭コンジローマの初期症状とは見分けが難しく「尖圭コンジローマだと思って病院に来たら、フォアダイスだった」というような事が男性には多いのです。
以下の尖圭コンジローマの症状とフォアダイスの特徴を見比べて判断してください。

尖圭コンジローマの初期症状の特徴

  • 1~3mm程度の大きさでサイズは不揃い
  • 先の尖った硬いイボ
  • ペニス周辺のどこにでも出来る
  • 白、ピンク、茶色、黒などの色がついている事がある
  • 少しずつ数は増えていき、サイズも大きくなる

フォアダイスの特徴

  • 1~2mm程度の大きさで全部同じサイズ
  • カリ首あたりにできやすい
  • 勃起した時に目立つ程度
  • 色はない
  • 仮性包茎の人に出来やすい

症状が口や喉に現れる事もある

口元に生じる尖圭コンジローマの症状

尖圭コンジローマは感染者とオーラルセックスをする事で、口や喉にも感染します。性器に感染した時と症状は変わらず、口や舌、喉のあたりにブツブツとしたイボが現れます。

口内のコンジローマは、見かけには口内炎の症状と似ています。コンジローマと口内炎を見分ける一つの判断基準として、"痛みの有無"が挙げられます。口内炎であれば痛みを伴う事がほとんどですが、尖圭コンジローマによってできたイボには痛みがありません。また、尖圭コンジローマの症状であれば徐々にイボの数は増えてサイズも大きくなっていきます。口内炎は放置していても自然に治る事が多いですが、口内にできた尖圭コンジローマは治療なしでは治りません。