トリコモナスの症状|女性は悪臭の強いおりもの、男性は軽い尿道炎

女性の症状は悪臭の強い泡状のおりもの

女性のトリコモナスの症状

女性の膣トリコモナスの症状としては、外陰部・膣の刺激感や激しい痒み、悪臭が強く泡状のおりもの(帯下)、灼熱感、発赤などが挙げられます。痒みの症状は強烈であり、膣内が「熱い」と感じるほどです。時に性交痛や排尿痛、排尿時の不快感などを感じることもあります。男性と比べて、女性の方がトリコモナスの症状の現れ方が多様的かつ強力です。

感染した女性に必ず症状が出るとは限らず、トリコモナス原虫を有する女性のうち、おおむね20~50%は自覚症状のない無症候性感染者であるとされています。とはいえ、無症候性感染者の女性のうち1/3には、6ヶ月以内に何らかの臨床症状が見られています。

悪臭が強く泡状のおりものが分泌されます。

女性の膣トリコモナスの症状のうち、最も特徴的な所見を示すのがおりもの(帯下)の症状です。膣トリコモナスの症状によるおりものの特徴としては、以下が挙げられます。

  • 強い悪臭がある
  • 泡状
  • 乳白色~黄緑色
  • 量が多い

トリコモナスでは、悪臭を伴うブクブクとした泡状のおりものが大量に分泌されます。臭いは「アミン臭」と呼ばれる魚のような生臭さです。おりものの性状は淡い膿性であり、乳白色~黄緑色の少し濁った色になります。
悪化するとおりものに血が混じるようになり、膣壁に粒状あるいは斑点状の出血班が認められることもあります。

ただし、これらの症状が見られるのは患者の半数程度です。おりものは必ずしも泡状というわけではなく、泡が少し混じっている程度の場合もあります。つまり、特有のおりものの所見を示さなかったからといって、トリコモナスの発症を否定することはできません。

おりものに症状が出るのはトリコモナスだけではありません。

おりものに異常な変化が現れる性病は、トリコモナス症だけではありません。「膣カンジダ」では酒粕状のおりもの、「細菌性膣症」では悪臭を伴う灰色のおりものがみられます。特に細菌性膣症とは悪臭を伴うという点が共通しており、症状が軽い場合には見分けが困難です。
また、無症状例が多く症状に乏しい「クラミジア」や「淋病」でも、おりものの増加が見られることがあります。医師に相談する際には、自覚症状を細かく正確に伝えることが大切です。

男性では軽い尿道炎の症状が出ることがある

男性のトリコモナスの症状

男性のトリコモナス症の症状としては、尿道における違和感や微量な分泌物、痒み、灼熱感などが挙げられます。とはいえ、男性ではトリコモナスに感染しても無症状であることが一般的です。仮に症状が出たとしても全体的に軽微であり、同じ性病の淋病と比べると、尿道からの分泌物も量が少なくサラサラとしています。よって、感染自体に気付いていない男性感染者がかなり存在します。

ただし、無症状だと思っていても、気付かない程度の僅かな症状が出ているという場合もあります。実際に無症状であったとしても、尿道分泌物や炎症は非感染者に比べて、トリコモナス感染者では多くなるとされています。

感染に無自覚な男性が性交を繰り返すことで、トリコモナス感染者はどんどん数が増えていきます。大切なのは、感染に心当たりのある方は、わずかな違和感や変化でも疑いを持って医師に相談することです。

前立腺炎を併発することもあります。

男性のトリコモナス症感染者では、尿道炎と共に前立腺炎を併発することがあります。前立腺炎とは、膀胱の出口にある前立腺に炎症がおきる疾病です。自覚症状としては、強い排尿時痛や高熱、頻尿、残尿などが挙げられます。

トリコモナスは、尿道だけでなく前立腺にも感染します。もともと前立腺に潜伏していたトリコモナス原虫が、尿道におりてきて尿道炎を発症するという場合もあります。